加藤昌治『考具』(阪急コミュニケーションズ 2003)

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

 常にアイデアを出し続けるというのは大変なことだと思う。作りたいものが色々あって、そのために日々色々考えてはいるんだけど、どうも納得出来るアイデアはそう簡単には出てこない。そんなときにこの本の評判を聞いたので読んでみた。この本の著者は大手広告会社の博報堂でPR関係の仕事をしていて、毎日大量のアイデアを求められる環境に置かれているという。この本はそんな著者が日頃様々なアイデアを出し、企画をするための方法論――「考具」が紹介されている。
 なるほどな、と目から鱗な方法がいくつも載っていて非常に参考になった。見たことあるものも多いけど、きちんと整理して並べてあるのでポイントを確認することができた。難しいものは一切ない。使う道具も紙やポストイットくらいのもの、何も使わない方法も多かった。これらの「考具」を使えば誰でも簡単に、そして楽しくアイデアが出せそうだ。ただ、知っているだけでは意味が無くて、こうした方法論をいかに自分に馴染ませていくか、そしてそれらを元に自分なりの方法論を確立していこうとする姿勢が大事だろう。

あなたにとって最大の問題は、「読んで、分かって、やらないこと」。

 本などを読んでもそれで満足してしまうことの多い僕としては非常に耳が痛い。実践しなきゃ道具を持ってたって意味ないよね。アイデア出すぞ−。