読書メーター 10月分まとめ

 結構感想に抜けがあるけど、それはまた気が向いたら埋めていこう。
10月の個人的ベスト3

  1. 『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学』
  2. 紫色のクオリア
  3. 『ぷりるん。-特殊相対性幸福論序説-』

 サンデル先生の本は随分話題になってたし、面白そうだったから読んでみたのだけど実際面白くて良い本だった。確たる答えの出ない現代の色々な問題を哲学で考察していて非常に興味深い。『紫色のクオリア』はなんというか凄かった。話の構成、スケールの大きさ、物語の加速度が半端無い。表紙で損してる感が否めない、お勧めなラノベ。『ぷりるん』は内容がすごいというより僕のツボにストライク。ああいいなあ、こう乾いた感じの鬱っぽさで心がギシギシ軋むような話は。ちょっと「天使のいない12月」を思い出した。同じ著者の『ヴァンパイアノイズム』も同じくツボだったのでもっとこの人の本を読もうと思う。
 10月に読んだ本は良い本が多かったなー。順位がつけがたい。上記3つの他に『ZOO 1』『無限論の教室』『方法序説』『思考の整理学』あたりが特に良かった。『刀語』も最終巻随分詰め込んでるなーって思ったけれど、シリーズ12冊とても楽しませてもらった。あと森博嗣のS&Mシリーズを手元に揃えてしまったので再読した『すべてがFになる』、久々に読んだけどやっぱりすごい。よくこんなの考えたなあと思うし、文系だからか理系チックな話が新鮮でワクワクする。少しずつシリーズを読み進めていこう。森博嗣は他に『そして誰もいなくなった』を読んだことがあるけど、面白かったしオチというか最後のひっくり返しっぷりがすごく好みで気に入ってる。
 最近は小説がたくさん読みたいなーって思う。ラノベはちょっと前からハマり気味なのだけど、他にミステリとかSFあたりを読んでみたい。

10月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:6151ページ

戦争体験の社会学―「兵士」という文体戦争体験の社会学―「兵士」という文体
読了日:10月31日 著者:野上 元
ZOO 1 (集英社文庫)ZOO 1 (集英社文庫)
どれも面白かった。各話でそれぞれ違った"死"が描かれている。発想も面白いものが多いし繊細な描写も好き。「SEVEN ROOMS」と「SO-far」が特に良かった。
読了日:10月28日 著者:乙一
思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
読了日:10月27日 著者:外山 滋比古
誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール
読了日:10月25日 著者:野口 敏
月光 (電撃文庫)月光 (電撃文庫)
お話としてはミステリーな風を匂わせてるのにあんまり驚きがなくて物足りない。でもキャラはよく立ってるし文章は結構好き。全体的に落ち着いた雰囲気なのも個人的な好みで好印象。月森と野々宮の掛け合いが鼻につく人もいるかもしれない。宇佐美が、宇佐美が足りない
読了日:10月25日 著者:間宮 夏生
紫色のクオリア (電撃文庫)紫色のクオリア (電撃文庫)
読了日:10月22日 著者:うえお 久光
ヴァンパイアノイズム (一迅社文庫 し 1-7)ヴァンパイアノイズム (一迅社文庫 し 1-7)
少年時代に感じる寂しさとか無力感とか絶望感とか、そういったものが上手く描いてあって、こうした悩みを抱えた事のある人ならば共感できるのではないかと思う。身を刺すような寒さの中で僅かな温もりを求めて手を繋ぐ不器用な二人。読了後に表紙を見ると、そんなイラストがとても内容に似つかわしく感じられた。
読了日:10月20日 著者:十文字 青
斜陽 他1篇 (岩波文庫)斜陽 他1篇 (岩波文庫)
読了日:10月18日 著者:太宰 治
無限論の教室 (講談社現代新書)無限論の教室 (講談社現代新書)
分かりやすくて面白かった。無限って不思議で面白いし、数学者たちが頭を悩ませてきた問題も面白い。タジマ先生の講義を受けてみたくなった。あとがきに書いてあるが、これは依頼されて書いた本ではなくて、数学好きな著者が暇を見て自発的に書いたものらしい。著者が楽しんで書いているのがよくよく感じられる本だった。
読了日:10月16日 著者:野矢 茂樹
読んでいない本について堂々と語る方法読んでいない本について堂々と語る方法
読了日:10月16日 著者:ピエール・バイヤール
文科系必修研究生活術 (ちくま学芸文庫)文科系必修研究生活術 (ちくま学芸文庫)
必要なとこだけざっと読んだ。わかりやすくまとまってて参考になった。
読了日:10月15日 著者:東郷 雄二
ハイデガーの思想 (岩波新書)ハイデガーの思想 (岩波新書)
読了日:10月15日 著者:木田 元
電波女と青春男 (電撃文庫)電波女と青春男 (電撃文庫)
この人の本を読むのは初めてだけど、自分にはどうも合わないらしい。文章が冗長過ぎ、厚さの割に内容も薄過ぎると感じた。でもキャラは可愛いと思う。絵も良い。多分僕は何も起こらない日常シーンが大半を占める作品が苦手なんだな
読了日:10月14日 著者:入間 人間
冷たい密室と博士たち (講談社ノベルス)冷たい密室と博士たち (講談社ノベルス)
読了日:10月11日 著者:森 博嗣
すベてがFになる (講談社文庫)すベてがFになる (講談社文庫)
読了日:10月10日 著者:森 博嗣
デカルト『方法序説』を読む (岩波セミナーブックス)デカルト『方法序説』を読む (岩波セミナーブックス)
方法序説を読んだので復習がてら。著者が岩波文庫方法序説の訳者でもあるので、そちらの注釈と重なる部分も多かった。が、本編の解説以外にデカルト自身のエピソードや彼の論に関わった人々の話といった周辺情報が多く載っていたので十分な+αが得られたと思う。
読了日:10月09日 著者:谷川 多佳子
北村薫の創作表現講義―あなたを読む、わたしを書く (新潮選書)北村薫の創作表現講義―あなたを読む、わたしを書く (新潮選書)
読了日:10月08日 著者:北村 薫
ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説 (一迅社文庫)ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説 (一迅社文庫)
面白かった。最後は少し駆け足過ぎた気がするが、それでも良い作品だったと思える勢いがあった。重いけれど爽快で心地よくダウナーな気分にさせてくれる、そんな本。読んでて心が軋んだけども、それでも最後に主人公が自分は幸せだと思えたのならそうなんだろう、幸せなんて相対的なものだから。ぷりるん。
読了日:10月07日 著者:十文字 青
方法序説 (岩波文庫)方法序説 (岩波文庫)
読了日:10月04日 著者:デカルト
ちぐはぐな部品 (角川文庫)ちぐはぐな部品 (角川文庫)
読了日:10月03日 著者:星 新一
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
読了日:10月03日 著者:マイケル・サンデル,Michael J. Sandel
刀語 第十二話 炎刀・銃 (エントウ・ジュウ) (講談社BOX)刀語 第十二話 炎刀・銃 (エントウ・ジュウ) (講談社BOX)
全十二巻の最終刊。淡々と進んで淡々と終わる、ある意味でとても"らしい"展開。連続戦闘はあまりにもあっさりしすぎて正直微妙だったけど、終わり方は嫌いじゃない。何故だか否定姫は気に入ってる。
読了日:10月02日 著者:西尾 維新

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